登喜和のお肉講座(9)
今回の内容は「牛肉の部位について」です。牛肉の部位というとサーロイン、ロース、ヒレなどといった名前は見たこと聞いたことがあるかと思います。実は牛肉の部位というものはもっと種類が多くて複雑です。たとえばモモという部位だけでもまずは4種類に分かれて、そこからさらに細かく部位が枝分かれしていきます。細かく分けていくと数十種類の部位に分けることも可能です。さすがにそこまでの部位を紹介していくのはややこしいので、基本となる13種類の部位と+αくらいの数を複数回に分けて紹介してきます。
第1回目となる今回は一般的に高級部位といわれるサーロイン、リブロース、肩ロース、ヒレの4種類について紹介していきます。今回の記事の最後には牛肉の部位のイラストがありますので参考にしてください。
- サーロイン
ステーキの代名詞と言える部位です。部位の位置的には牛の背中側にある部位で、リブロースから続いています。そのお肉はとても柔らかく高品質の和牛であれば、厚めに切ったステーキでも簡単に噛み切れます。サシ(脂)がしっかりと入ったサーロインの断面はまるで大理石のような美しさを持ち、ジューシーさと甘さを兼ね備えた高級部位になります。
用途としてはステーキ用が有名ですが、薄くスライスすればすき焼き用にすることも、ブロックのかたまりでローストビーフ用にすることもできます。用途は実は分厚いものから薄いものまで、幅広く利用できる部位なのです。
登喜和では基本的にステーキ用として販売しています。1つステーキの豆知識を紹介すると、フライパンでステーキを焼くと表面はカリカリになりますが、内側には肉汁が閉じ込められてお肉のジューシーさや甘さを堪能することができます。そのためには薄いよりも厚さを持ったステーキの方がおすすめです。厚くすることでよりジューシーさが増して、うま味を味わうことができるのです。
- リブロース
一般的にロースと呼ばれて販売されているのはこの部位になります。位置的にはサーロインと同じ背中側になります。サーロインと肩ロースの間にあたる部分になります。見た目は和牛であればサーロインと同じように綺麗にサシが入り、脂のうま味や風味を味わえます。ガッツリとお肉を食べたい、脂がある方が好きだという人にはおすすめの部位です。
用途はすき焼き用やしゃぶしゃぶ用などのスライスの商品が中心になります。それだけでなくとても柔らかい部位なので、ステーキにしても焼肉にしても美味しく食べられます。
登喜和での商品は基本的にはすき焼き用のみですが、夏場になると焼肉用として出すこともあります。すき焼き用、焼肉用としては一番お値段の高い商品になっています(1500~2000円ほど)。年末のお歳暮などの贈り物としてお客様から重宝頂いています。そして登喜和の2階のお座敷で提供しているすき焼きに使用しているお肉はこのリブロースになります。お一人様200グラムで提供していますが、皆さんお腹一杯になり満足して頂いております。サシがしっかりと入っているので少ないように見える量でも、十分にお腹一杯になれるのです。
- 肩ロース
肩から背中にかけての位置にある部位であり、この肩ロースの先にリブロースとサーロインが続いています。この部位も高品質の和牛であればサシがしっかりと入り、やわらかく風味も兼ね備えたものになります。関西方面ではクラシタやハネシタという名前で呼ばれることもあります。このようにお肉の部位の名前は同じ部分であっても、地域によって異なることが多いのです。
用途としては、リブロースやサーロインと同じようにすき焼きなどのスライス商品からステーキ用まで幅広く使うことができる部位です。
登喜和ではすき焼き用と切り落とし、そしてハネシタという名前でサシが多めに入った焼肉用として販売しています。この中で言うと切り落としはおうちでの贅沢として簡単なすき焼きをするためだったり、誰かへのちょっとした贈り物に向いていると思います。すき焼き用やステーキ用のお肉だと大げさすぎるな、と思われる時にはリーズナブルなお値段である肩ロースの切り落としも、贈り物の候補の1つに入れてくださいませ(登喜和では100g750円で販売しています)。 - ヒレ
サーロインの内側に位置する牛肉の中で最も高価な部位です。牛一頭から取れるお肉の内、ヒレはわずか3%程の量しかありません。重量で言うと(牛によって変わりますが)約3キロ前後です。
この部位はほぼ運動をしない部位なので、とってもやわらかく赤身でヘルシーな食べやすい部位です。ちなみにお肉の部位は運動をたくさんする部位は硬く、運動をしない部位はやわらかいというのが基本です。
用途はステーキ用や焼肉用などの焼いて食べる商品にして販売することが多いです。なおヒレを焼くときには注意すべきポイントがあります。それは火を通しすぎないということです。赤身の部位なので火を通しすぎるとパサパサになって本来の美味しさを感じることが難しくなります。「火が中心までしっかりと通っていないと嫌だ」という人でなければ、中心部は赤い状態で食べた方がヒレの美味しさを実感できます。
登喜和ではシャトーブリアン(ヒレ部位の真ん中部分)という名前でステーキ用として、それ以外の端側はヒレ焼肉用として販売しています。ステーキ用が2500~3000円という高いお値段であるのに対して焼肉用は1200円前後という大変リーズナブルなお値段になっています。もしヒレのお肉を食べてみたいという方がおられましたら、焼肉用がねらい目です。ただし商品として出せる量がとても少ないので、事前にお電話などでご予約して頂くことをお勧めします。
最後に今回紹介した部位のお値段の違いを紹介します。部位によってお値段がけっこう変わることが分かるかと思います。登喜和での販売価格なので他のお店と異なると思いますが参考までに。
値段の比較:肩ロース < リブロース < サーロイン < ヒレ
一例)和牛肩ロースすき焼き用:1300円、和牛リブロースすき焼き用:1800円
和牛サーロインステーキ用:2000円、和牛ヒレステーキ用:2800円
※このお値段は100g単価(税抜)です。
※商品のお値段は仕入れや時期によって異なります。
今回の紹介はここまでとさせて頂きます。次回はモモ部位にあたる4つの部位の紹介をしていく予定です。写真などではなくほぼ文章だけでの説明になって、分かりにくい部分もあるかとは思いますが、次回も読んで頂けたら嬉しいです。
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