登喜和のお肉講座(7)
テーマは前回に引き続き、「牛肉の格付けと品質」となります。
前回は国産牛肉の格付け(お肉の品質を評価すること)とは何なのかということとその重要性について、お肉は段階ごとに形と名前が変わること(生体→枝肉→部分肉→精肉)等を紹介しました。それを踏まえて今回は格付けの具体的な内容を紹介していきます。
格付けの評価の種類
格付けは基本的に枝肉(骨をつけた状態で2等分されたお肉のこと)の状態のものを見て行います。格付けは大きく分けて2つの評価がされ等級(ランク)が決まります。それが「歩留等級」と「肉質等級」です。
歩留等級はA~Cの3段階で最高評価がAとなります。そして肉質等級は1~5の5段階で評価され、最高評価が5となります。この2種類の等級を組み合わせて、枝肉の格付けは全15種類となります。例えば歩留等級がA、肉質等級が5なら、枝肉の格付けは「A5」となります。よくテレビや雑誌、ネット等でA5ランクの牛肉などと紹介されたりしていますが、この「A5ランク」というのは格付けで評価された等級を示しているのです。
今回はこの2種類の評価(等級)のうち、「肉質等級」について詳しく紹介していきたいと思います
- 肉質等級とは
肉質等級という名前の通り、ここで評価をされるのはその枝肉のお肉の品質なのです。しかし、ここで言う品質とはそのお肉の美味しさを意味するのではありません。枝肉を格付けする際には、長年の経験を積んだプロの人たちが自分たちの目で見て、基準と照らし合わせて格付けしているのです。実際にその枝肉のお肉を食べて美味しさを確認しているわけではないのです。肉質等級を決める際の基準は全部で4つあります。「脂肪交雑」、「肉の色沢」、「肉の締まり及びきめ」、「脂肪の質と色沢」。この4つの基準を基に判定されます。ではそれぞれの基準について簡単ではありますが説明していきます。
〇脂肪交雑
脂肪交雑と聞くと何のことかと思うかもしれませんが、簡単に言うと「サシ(脂肪)の入り具合」のことです。枝肉の「ロース芯」と呼ばれる部分(一般的にイメージされるロース部位のこと)のサシの入り具合を目で確認して判定します(ロース芯が見えるように枝肉の一部は切り開かれています)。このときの判定にはBMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)という基準が用いられます。これはサシの入り具合を12段階で示していてNO.12が最良となります。ちなみに肉質等級の評価で最高の5を獲得するためにはBMSのNO.8以上でなければなりません。
〇肉の色沢
肉の色沢とは肉の色と光沢で判定されるものです。肉の色は7段階、光沢は5段階で判定されます。肉の色での理想の色は紅鮮色という色です。
〇肉の締まり及びきめ
一般的には、脂肪交雑(サシ)がしっかり入った枝肉は保水力が高くよく締まっていて評価が高くなります。きめに関しては細かいか粗いかを判定し、細かければ細かいほど評価が高くなります。
〇脂肪の質と色沢
こちらではBFS(ビーフ・ファット・スタンダード)という基準を用いて脂肪の色を判定して、さらにその脂の質や光沢を含めて評価を行います。
以上ここまで駆け足となりましたが、肉質等級を決める4つの基準について説明をしてきました。この4つの基準それぞれで1~5の5段階の等級で評価され最終的にその4つ中、最も低く評価された等級がその枝肉の肉質等級となるのです(例えば5・4・5・5なら肉質等級は4です)。
肉質等級に関する紹介はここまでとさせて頂きます。残りの歩留等級については次回にて紹介していきたいと思います。
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